土用の丑・おすすめウナギ釣り (Part 1)

無寿司のマグロと同様、日本人が好きなウナギが世界的な危機状況に陥っています。

今年2月、環境省は絶滅危惧種(レッドリスト)に、ニホンウナギを追加しました。

何と、日本は、世界のウナギの7割を消費しており(マグロ消費は世界の3割)、ウナギ資源の枯渇は、日本の無節操な大量消費が誘導した世界的な乱獲が原因のようです。

日本人が食べているニホンウナギは、太平洋のグアム島に近い西マリアナ海域で産卵し、稚魚は黒潮に乗って中国、台湾、日本など、東アジアの沿岸にたどり着き、河川を遡上して成長し、5~10年後、繁殖のために河川を下って海に戻り、再び産卵地に向かうことを繰り返しています。

このシラスウナギの漁獲量が3年連続して激減し、ニホンウナギに絶滅の危機が迫っていると判断されたのです。

日本では、ピーク時に200トンを超えていたシラスウナギの漁獲量が、2013年はわずかに5.2トンで、その価格は何と、キロ当たり250万円(1尾/3cm/0.2g/500円)にもなるそうです。

無題ヨーロッパウナギも激減しているそうで、これも、20年前から大量のシラスウナギが漁獲され、中国での養殖を経て日本に輸出された事が原因だそうで、ウナギの世界的な減少には、消費大国・日本の責任が大きいようです。

 

 

 

2011年の日本国内のウナギ消費量は成魚換算で5万6000トン、その内<天然ウナギ>は、わずか230トン(0.5%)しかなく、今日、われわれが食べているウナギの大部分は<養殖ウナギ>だそうです。

ただし、<養殖ウナギ>と言っても、捕獲したシラスウナギを養殖池で育てるだけの<蓄養>で、カンパチ・鯛・ヒラメのように<採卵-人口孵化―成魚-採卵>を繰り返す<完全養殖>ではないので、シラスウナギの減少は、即、ウナギ絶滅の危機を意味することになります。

ウナギ買い上げ放流ウナギを絶滅から救うべく、各地で、ウナギの放流が始まっています。

浜名湖の漁協・養鰻組合では、今秋、アリアナ海を目指して秋に海に下る<下りウナギ(銀ウナギ)>を漁師から買い上げ、一定期間養生し、海に放流する事業を開始する事が決まったそうですが、当面の予算は僅か50万円だそうです。

1尾が数万個の卵を産むそうですが、生まれた稚魚は、全てが日本に戻ってくる訳ではありません。

 

日本での急激なウナギ消費の増加は、かつてはウナギ専門店で、たまに食べるのが普通だったウナギを、コンビニ弁当、スーパーのパック品、牛丼屋などで頻繁に食べるようになったことが原因です。

 完全養殖ができないウナギのような天然資源は、薄利多売の大量消費には不向きであるにもかかわらず、目先の利益・集客につながれば資源保護などには関心のない企業エゴが、世界のウナギ資源を危機に追い込んで来たようです。

マグロ資源の危機も、回転寿司などによる薄利多売の大量消費が主因で、ウナギと同じことが起こっています。

 ウナギもマグロも、資源保護のために、消費大国の日本が先頭を切って法的な規制を行い、消費スタイルを変えてゆくことが必要ですが、中国ほどではないにしても、日本の政治家 ・ 役人の先見性の欠如・無策・後追い行政が、悪化に拍車をかけているようです。

ウナギに絶滅の危機が迫っているにもかかわらず、コンビニ、大手スーパー、牛丼屋などでは、過当競争の結果、丑の日を前に、ウナギ製品の値下げすら打ち出しているようです。

ウナギ絶滅の危機を前にして、消費者も<安いウナギをたくさん食べたい>というような無節操な願望を変える必要があります。

ウナギNGナショナル・ジオグラフィク・Web版に<ウナギが食べられなくなる日>として、4回の特集が組まれていますが、現状がとても良く判ります。

第1回 乱獲で資源は危機的に、生息地破壊も一因

第2回 背景に日本の消費爆発、定着した薄利多売のビジネスモデル

第3回 外来種輸入には多くの問題、資源管理に漁獲規制が急務

第4回 さらに深まるウナギの危機 歯止めかからぬ資源減少

ウナギを絶滅から救うため、ウナギは、たまにウナギ専門店で食べるか、自分で釣って食べる程度にしておきたいものですね。

ただし、秋はウナギが海に下る時期だそうですので、ウナギ釣りも控えた方が良さそうですね。

どの魚でも同じですが、本当は、釣り人が釣針で釣る魚なんて、営利追求の漁に比べたら微々たる数なんです・・・それでも、自然・資源を守ろうとする気持ちが大切なんですよね。

まさか・・・世界遺産になった富士山を眺めながら、絶滅が危惧される<ウナ丼>を食べたりしてないでしょうね(笑)?!

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追記 : 下は 2013/07/16 の共同ニュースです。

マグロ資源そのうち、<マグロが食べられなくなる日> の特集もありそうですね。

他にも、サメ(フカヒレ用)、カニ(ズワイ、タラバ)、カツオ、甘エビなど、資源減少が危惧される魚種が沢山あります・・・いずれも日本人の好物ばかりですね。

 

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